妊娠しやすい身体づくり『亜鉛』
亜鉛が男性の精子作りを活発にしているのをご存じですか?今日は培養室より『亜鉛』についてお話します。
亜鉛は鉄やカルシウムと同じミネラルの1つで『セックスミネラル』の別名を持ち、300種類もある酵素の構成成分として、たんぱく質やDNAの合成に関わり、生命維持や新しい細胞を作るなど重要な役割を果たす必須ミネラルのひとつです。味覚を感じる細胞や、体内に侵入してきたウイルスや細菌を排除する免疫にも関係しており、今の時期積極的に摂取しておきたい栄養素ともいえますね。
男性は精子作りなど生殖機能とも関係が深いと言われ、精子を作るために必要な栄養素であり、不足すると精液量や精子数の減少や精子の活動性の低下を招くおそれがあります。
女性は女性ホルモンの作用を高める働きや子宮の環境を整える働きに期待できます。不足すると女性ホルモンが減少し卵子の成長が妨げられることで、月経不順や不妊症を引き起こす可能性が生じます。
亜鉛は体内では作られないので、毎日の食事で摂取する必要があります。
牡蠣、ウナギ、牛肉、レバー、豆類にも沢山含まれています。またビタミンCと一緒に摂取すると亜鉛の吸収を助けてくれます。
1日の摂取量は成人男性11mg、女性8mgと厚労省が定めています。
が、実際は1日平均に満たない方が多いようです。野菜中心の偏った食事、動物性たんぱく質の摂取量が少なく、加工食品ばかり食べる食生活に問題があるようです。加工食品に入っている食品添加物は、亜鉛の吸収を阻害してしまうものもあるので、そればかり食べていると亜鉛不足になります。
また摂りすぎも良くありません。亜鉛により銅の吸収が減少し銅欠乏症や、めまい、胃の不快症状、下痢などがありますので適量を守ることが大事です。