大阪の不妊治療専門クリニック / 御堂筋線「本町」駅すぐ

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診療内容

卵巣刺激と採卵

採卵とは排卵する前に卵子を体外に取り出すことです。自然周期で採卵を行う場合には基本的に採卵数は1つで、卵巣刺激を行った場合は複数個の卵子が成長します。
体外受精では、赤ちゃんを出産できる確率は、採卵で得た卵子の数と大きな関係があると言われています。そのために、卵巣を刺激するためのお薬を、それぞれの患者様に合わせた方法で適切に使用し、卵子をできるだけ多く得ることがとても大切となります。

採卵において、卵巣を刺激し多くの卵を育てるだけではいけません。卵子は排卵してしまうと体外から取り出すことはできないので、採卵日までに排卵してしまわないように排卵の抑制をします。排卵の抑制には点鼻薬、内服薬、注射薬があります。そして最後に卵子を成熟させ採卵日を迎えるという流れになります。
また、この採卵を行いたい周期の、前の周期にカラダの状態を整えるために内服薬が出されることもありますが、これはピルを使用することが多いです。

刺激方法

患者様の年齢や治療歴、ホルモン値、卵巣予備能を考慮して刺激方法を決めます。一般的に注射の方が卵の個数を増やしやすい性質があります。

PPOS法

PPOS法は比較的費用をおさえ、確実に排卵を抑制し、卵子を多く得ることができます。しかし、採卵した周期に、凍結せずにそのまま移植をすることができません。採卵してすぐに移植をしたい場合は、他の方法を選択した方が良いでしょう。

GnRhaロング法・GnRhaショート法

卵子を多く得ることができ、一般的にロング法は、比較的年齢が若い方や卵巣予備能の良い方に用いる方法です。それに対してショート法は、40歳前後の方、卵巣予備能が低下している方に用いることが多い方法です。

GnRhアンタゴニスト法

卵子を多く得ることができ、ロング法やショート法に比べると、卵巣が腫れにくい方法です。採卵した周期にも移植が可能な方法ですが、卵子が多く得られるため、結果的に移植できないことが多いです。

クロミッドhMG法・フェマーラhMG法

クロミッドhMG法、フェマーラhMG法は比較的マイルドな刺激方法です。年齢の高めの方や卵巣予備能が低下している方、身体への負担を軽減したい方に用いる方法です。その分、卵子の得られる数は一般法よりも少なく自然法よりも多くなります。

卵胞がある程度発育してくると1日から2日おきに受診が必要となります。超音波や血液検査で卵胞の発育をみながら採卵のタイミングをはかっていきます。
最後に投与していただくお薬が重要で、早すぎると排卵してしまいますし、遅すぎると卵子が回収できなかったり未熟だったりしますので、時間を間違えないようにアラームを設定するなど十分に注意が必要になります。

【卵巣刺激におけるリスクと注意点】

  • 卵巣刺激により約20個以上の多数の卵胞が発育すると、卵胞ホルモンのエストラジオールの値が異常に高くなり、腹水が溜まったり、血栓ができやすくなる、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になる可能性があります。
  • OHSSが重度の場合は、24時間体制で管理できる病院への入院が必要となります。OHSSの可能性のある方はその周期は胚移植を行わず、胚は凍結保存し、体調が落ち着くのを待ちます。ホルモン状態が落ち着くまで、約2周期程度胚移植が延期になる場合もあります。
  • 卵胞の発育には個人差がありますので、注射の回数や採卵日は、卵胞の発育具合を見て調整いたします。スケジュール通りにはいきませんので必ず先生の指示に従ってください。
  • 診察時間外、日曜祝日にクリニックで注射はできませんので、自己注射のできない方は、大正病院で注射を打ってもらいます。

採 卵

採卵時に麻酔をかけるため、前日の深夜より絶飲食です。
採卵日当日は化粧、マニキュア、指輪やネックレス、時計などの装飾品、コンタクトレンズは外していただきます。診察が始まる前の朝8時台に行いますので、従業員の通用口でインターホンを鳴らしご到着をお知らせください。

当日のお持ち物

当日のお持ち物

  1. 精液(ご自宅採取の方)
  2. 生理用ナプキン3枚
  3. ゆとりのある下着1着
  4. ジュースなどの甘い飲み物(※採卵後用)

※前日同様絶飲食ですので、採卵が終わるまでは飲まないようにしてください。採卵後の麻酔から覚めて、状態を確認してから飲食可能となります。

採卵は基本的には全身麻酔下で眠っている間に採卵を行います。卵胞数が少ない場合は無麻酔や、採卵用の針を刺す場所に麻酔をする局所麻酔になる可能性もあります。歯医者さんの麻酔と似ていて、麻酔時にチクッとした痛みはあります。
※痛みの感じ方には個人差がありますのでご相談ください。

移植胚数の限定は、妊娠率を維持しつつ、母体にも胎児にもリスクとなる多胎妊娠の発生率を下げるという目的のためです。

採卵時間は10分程度ですが、採卵後はリカバリールームでお休みいただき、麻酔から覚めて意識がはっきりしましたらお帰りいただけます。ただし、お身体の状態によっては診察を受けてからのご帰宅となる場合があります。

【採卵時におけるリスクと注意点】

  • 全身麻酔をする場合は、麻酔の副作用により、稀に吐き気やめまいなどを起こす可能性があります。
  • 採卵では、超音波でできるだけ卵巣に近づき、腹腔内で刺している距離が1から2cm程度と安全性の高い手術ではありますが、万が一、お腹の中で血管や腸を損傷し、出血が止まらない場合は、救急搬送にて対応させていただきます。
  • お薬が処方された場合は、指示通り服用してください。
  • 午前中には帰宅できますが当日はできるだけ1日安静にしてください。
  • 当日は、シャワーを浴びていただくことは可能ですが、入浴は翌日以降にお願いします。
  • 夫婦生活は採卵後数日間はお控えください。

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