子宮内フローラ検査

腸内や皮膚、口の中といった身体の中には、様々な菌が住み着いています。
常在菌の多くは利益をもたらすことが多く、病気を引き起こす可能性のある悪玉菌を排除することで、感染に対する防御の第一線を構成すると考えられています。
腟内には、ラクトバチルス属の細菌が豊富に存在しており、細菌性腟症、酵母感染症、性感染症および尿路感染症の原因となる病原体の繁殖を予防していると考えられています。
もし雑菌が子宮けい管を通過して子宮に到達すると、不妊の原因となる子宮内膜炎、卵管炎、骨盤腹膜炎が起きる可能性があり、細菌性腟症の妊婦では、自然流産のリスクが9.91倍、早産のリスクが2.19倍に上がることが報告されています。
善玉菌(ラクトバチルス属の菌)がつくる乳酸には、腟内の雑菌の増殖を防いだり、病原体を死滅させる効果があります。

Varinos株式会社資料より

将来的なメリット

• 胚移植するための判断材料の増加
• 流産を防ぐことができる可能性がある
• 早産と感染症を定期的に観察できる可能性がある
• 原因不明の不妊症の原因がわかる可能性がある
• 将来的に対策を練ることができる

子宮内内容液採取について

※検査結果が出るまで、3週間程度かかります。

検査料金

先進医療(非課税)

検査を行うにあたっての注意点

• 器具を用いて、子宮内内容液を採取します。月経痛のような痛みが一瞬あります。
• 希望があれば予め鎮痛剤を投与してから行います。
• 抗生物質を服用して頂く場合があります。
• 本検査は、子宮内膜及び膣内に存在する細菌叢由来のDNAを次世代シークエンサーを用いて解析し、ラクトバチルス属菌の割合を判定します。細菌DNAだけを解析するため、ヒトの遺伝学的リスクを判定できるものではありません。
• 検体の状態及び性状によっては正しい判定結果が得られない可能性があります。
• 稀に検体不良で再検査となる場合があります。
• 不妊の原因は多様です。これを行ったからといって必ずしも妊娠が成立したり、継続するものではありません。